今月(2018.01)に横浜市内で詐欺事件の被害に合われた方のご家族から、詐欺の手口を詳細に記した情報を提供していただきました。
HP内で目立ちやすいブログに掲載しますので是非ご一読ください。
管理人
手口について
1. 前日に電話で、「区役所ですが、○○○〇さんですか?」と聞かれたので「はい、なんでしょうか」と答えたら切れた。(犯人は名前の確認をしている)
2. 事件当日(犯行は金曜日が多いそうです。)
16時52分ごろに電話がかかってきた。
[旧番地]ですか?と聞かれたので[新番地]です。と答えた。(住所の確認)
変な電話がありませんでしたか?と聞かれたので前日のことを言った。
金融庁の銀行法律課の特殊技事件の担当:森たかおと名乗る
森は続ける。
●港北警察から連絡があり、警察と連携して捜査に当たっていた詐欺犯グループが検挙。今回は600~700人が被害者になっている。
●偽造通帳を作れる犯人グループで、そこで使われていたリストの被害者にあなたの名前がある。犯人グループがまだ半分残っているのでまた被害にあうかもしれない。
●記帳がされない形でお金がATMから引き出されてる。
(被害者に口座を持っている銀行名を言わせます。)
(犯人は持っている口座の数だけ具体的な金額を言ってきます。ここで具体的な被害者数字を提示して不安を煽る。○〇銀行11月5日25万、○〇銀行11月10日32万、○〇銀行11月20日20万といった感じ)
●キャッシュカードを作り直す必要がある、3日後に新しいキャッシュカードを持って来ると約束。だから安心してほしいと言う。
●通帳を手元に持って来させて通帳の残高を言わせて犯人は残高を把握。キャッシュカードの暗証番号をこの番号にしなさいと具体的に指示、この間に被害者は暗証番号を聞かれています。
●封筒にキャッシュカードを入れて、紙に名前を書いて、印鑑を押して封筒に一緒に入れ、封をしてと言われる。封筒にも名前を書いて、印鑑を押せと言われる。
●行政の山下がやってくるので教えたID(具体的な数字)番号を言って封筒に入れたキャッシュカード山下という人物に渡して欲しい。
●お金を取られてるとか、何とかは犯罪になるから人に言ってはいけないと伝える。
●被害者救済措置がある総合案内の電話番号を伝えてくる。
(後ほど調べたところ、嘘の番号だとわかる)
●港北警察署から被害届の作成のために警察官が来るので18時に家で待っていてほしい。必ず、絶対と念押しをされます。
電話で話している間に受け子の犯人がキャッシュカード入りの封筒を取りに来る場合があります。
(冷静に考える時間を与えないように短時間で犯行を行います。移動にバイクを利用している可能性あり)
3.次の日の朝、犯人から電話があり「港北警察署です。(電話を受けた人の名前を確認)○〇銀行は止まっていました。○○銀行と○○はわかりません。」と言って来た。そのあとも、犯行が続けられるか、犯人が確認するために電話をしてくることがあります。
また、月曜日10時半電話があったが、被害者と別の人が出ため直ぐに切れた。16時21分無言電話、何も話さないでほって置いたら22秒で切れた。犯人は様子を伺うために何回か電話をしてくるようです。
被害を防ぐために
1. 警察官、区役所、銀行員など、こちらから連絡をしない限り連絡があることはありません。
2. 警察官、区役所、銀行員がキャッシュカード・通帳・印鑑を預かることは決してありません。
3. 電話は犯行の発覚を防ぐために、非通知でかかってきます。非通知の電話には出ない事。
4. もし出てしまった場合はちょっとでもおかしいなと思ったらとにかく電話を切ること。
5. 電話は留守番電話の設定にして置き、用事のある方は吹き込んでいてもらうようにお願いする。
6. ナンバーディスプレイの契約をする。(ナンバーディスプレイの契約をしてない世帯が多いと思います。アナログ回線でもナンバーディスプレイの契約は簡単、即日できます。工事費2000円、1ヵ月の利用料は400円(NTTの場合)
NTT連絡先:116(局番無し)
7. 犯行は金曜日が多いそうです。高齢者のみの世帯の場合は家族が週末に定期的に連絡を取るのもいいかもしれません。2月3月と6月ごろの犯行も多くなります。
被害にあってしまったら
1. 被害にあった銀行の口座を引き出しできないように盗難で利用停止の電話をかける。キャッシュカードと念のため口座も止める。通帳にフリーダイヤルが書いてあります。とにかくその番号に電話しましょう。
2. 警察に通報する。
3. 犯人は一度犯行を行った家には目印をつけています。またターゲットにならないようにドア、ドアの建具回り、門、郵便受け、ガスメーターなど小さく数字や目印になるような文字など書いてないかよく確認しましょう。本当に小さく書いてあるので高齢者では気が付きにくいです。
≪気をつけていても≫
気をつけていても、電話だと耳からの情報しかないので、その事だけに集中してしまって他の事に気が回らなくなります。「おかしいな、そんなことはないはずなの」にという事がわかっているのにお金をとられているとか、キャッシュカードを作り直さなければと矢継ぎ早にいわれ、頭の中は真っ白、言われるがままになってしまいます。カードを奪った後も犯人は安心させるために警察を語って「口座は大丈夫でした。」と連絡をし続けてきます。口座を止めることが遅れれば遅れるほど被害額は大きくなることも覚えておいてください。
皆さんはキャッシュカードの1日の払いだし金額をご存知ですか?キャッシュカードの1日の払い出し限度額が、ICチップ入りの新しいカードだと100万まで、そうでない古いタイプのカードなら50万迄です。普通のお宅では1回にそんなに大きな金額を引き出すことは、数年に1回の事ではないでしょうか?特に高齢者世帯は1日の払いだし限度額を下げて置くのもよいと思います。大きな金額が必要になった時は「何日かに分けておろす。」「窓口で通帳と印鑑を使っておろす。」限度額の引き下げATMで簡単に出来ます。銀行によっては出来ないところがあるので、ATMで確認してみてください。また、普通口座には残高が少ないから大丈夫なんて思っていませんか?総合口座になっていて、定期預金があると自動的に貸し付けがされてしまい、キャッシュカードの払いだし限度額まで引き出されてしまいます。
犯人は非通知設定で電話をかけてきます。非通知設定の電話を受けない迷惑電話防止機能付き電話も各社から出されています。買い替えることも考えてみましょう。